田舎の自然は人の手によるもの

夏の大事な農作業である草刈り

今年の夏も日々草刈りに追われていました。今頃草刈りの話かと思われるでしょうが、草刈りシーズンの終わった時だからその大切さを考えてみたいと思います。
時期になると朝から夕方までエンジン音を鳴り響かせながら、30℃を超える日中もひたすら田畑の土手の刈り取りに精を出していました。
農業をしていて、特に稲作では一番の重労働であり、最も時間を割かれるのがこの草刈りといえます。広い平坦な水田が広がる地域なら草刈りの面積も比較的少なく済むでしょうが、伊那市の中山間地では水田の土手が急な傾斜になっているところが多く、その面積は平地の数倍にもなっています。そこを年に数回草刈りするというのは、農家にとって大きな負担です。そのため、草刈りの重さから稲作をあきらめてしまう高齢の農家もあるほどで、この作業負担をどう軽減するかが大きな課題となっています。

草刈り負担軽減への取り組み

軽減策として、リモコン草刈り機の導入や雑草の生育を抑えるシートの開発などがありますが、どれも一長一短で、決定的な解決策はまだありません。ただ、さまざまな工夫により、以前よりは草刈りが軽減されてきているのも事実です。
これからも雑草との戦いが農業の宿命なのかもしれません。

手が入った田園風景の美しさ

ただ、綺麗に雑草の刈られた土手を見ると、田舎の夏らしい、整然と手の入れられた農地の美しさを感じずにはいられません。人の手が入った場所にこそ、日本の原風景といわれる美しい景観があるのだと実感します。田舎の自然の美しさは、何も手を入れない自然ではなく、人が関わって保たれている田園風景にこそあるといえます。

これからもこの景色を大切に守っていくことが、田舎に暮らす者の役目だと考えます。都会の人工物だけの世界は、やはりどこかつまらない。人が作ったものには限界がありますが、自然が作り出す風景には無限の広がりがあります。

そうした自然の中で暮らす幸せを享受している以上、その景観を維持していくことは大切な役目だと思うのです。これからも草刈りは環境維持の観点からも重要であり、その負担軽減に向けた取り組みは必要だと言えます。

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