新年度予算と骨格予算の考え方
どこの市町村も、今は新年度予算編成に取り組み、忙しい最中かと思います。伊那市にあっても同じわけですが、今年の4月に市長選挙があることから、骨格予算になるでしょう。
「なるでしょう」であって、「なります」ではないのは、現市長が政策的なことでも当初予算に計上しなければならないと判断し、市議会で承認されれば、骨格予算の中に入れられるからです。
「骨格予算」とは、選挙を控え、新しい市長が決まるまでの間、毎年固定的に支出される経常経費を中心に編成された予算のことを言います。
なぜ骨格予算とするのか
「骨格予算」にしなければならないという決まりはありませんが、市長が変わり方針が異なれば、予算を作り直すことになるわけで、その手間を考えれば、骨格とした方が効率的と言えます。
さて、この予算ですが、住民に最も近い市町村では、自分たちの生活に密着した部分で予算が執行されるため、どこに使われるかが可視化されやすいと言えます。例えば、100万円の予算が道路整備や子育て支援といった市民の要望や声に沿ったものとして使われるのか、あるいは、あまり市民に馴染みのない箱モノといった、市民要望からかけ離れているような使われ方をしているのかが比較されやすいのです。
市民の声と説明責任の重要性
市民生活が安心で豊かなものになるような予算の執行が望ましいわけですが、それは多岐にわたります。市民からの要望が必ずしもすべて優先されるべきものとは言えませんが、多岐にわたる要望すべてに応えられるほど潤沢な財政の自治体はともかく、国からの地方交付税を受けている自治体にとっては、市民要望の取捨選択をしなければなりません。
それは、要望の取捨選択なのです。「いや、それらすべての要望より優先すべきものがあるのだよ」という方もいるでしょう。しかし、市民からの要望以上のものがあるのであれば、それは市民に対し、丁寧に説明する必要があります。
限られた予算を首長の判断だけで執行していいわけではありません。議会へも、議決をしてもらうための説明が必要です。議会がその監視役を果たせず、首長の賛同だけの役割であるならば、その存在意義も否定されるでしょう。長期政権になると、首長と議会とのなれ合いがデメリットとして挙げられます。
常に市民の声を聞き、その声と政策との乖離があるならば、丁寧に説明をしていく。それが首長の役割と言えます。ブルドーザーのように強引に推し進める自治体運営の時代ではありません。根気よく、我慢強く、丁寧に対応することが求められる時代と言えるでしょう。


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