芸術作品の増加と保管の課題
絵画や陶芸、彫刻などの芸術において、作品を創作される方も多いと思います。そして、それらの作品は、増えることの方が圧倒的に多く、減ることはほとんどないと考えた方がよいでしょう。
そこで考えていただきたいのは、そうした作品はどこに保管されているのでしょう。地方で、しかも広い土地を所有しているならば、宅地の中に保管庫を設置することも可能でしょう。
しかし、制作者の多くは、そうした地方の広々とした土地を所有しているというより、都会で狭いながらも創作活動をしている制作者の方が相当に多いのではないでしょうか。
都会で創作する人々の現実
個人的な話になってしまいますが、私の弟も東京に住んでおり、美術団体に所属し、油絵を描いています。ですから、小作品よりも100号以上の大きな作品を描くことも多く、東京のような狭い住宅事情では、作品を自宅内にすべて保管することはできないのです。
そのため、作品を保管するためのコンテナを毎月数万円を支払って借りているのです。決して安い保管料ではありません。
こうした状況は、創作活動をされている多くの方が同じではないかと想像できますし、事実、そのようです。かなり廉価で、しかも安心して保管してもらえる場所があれば、これは誰もがそこに預けたいと思うはずです。
保管から販売へ──新しい可能性
そんな話を、いつもお世話になっているある方と話していたのですが、美術作品の保管にとどまらず、もう一歩踏み込んだ取り組みもできるのではないかという展開になりました。
つまり、特定の画商さんが付いている方以外は、自らがそうした作品を販売しなければならないわけですが、ただ作品を保管するだけでなく、そうした制作された作品の販売までも取り組めるのではないかということです。
現在のAIを活用すれば、作品を求めている人に、好みに合った作品をあっせんできるのではないかということです。これは、美術品のデータセンターとしての役割も果たせるわけです。
夢のある新事業への期待
これは行政が行う仕事ではありませんが、こうした場所の提供はできるわけですし、さらなる展開も可能になるわけです。
この話で盛り上がった方は、「自分がもう少し若ければ取り組みたかった仕事だ」と仰っていました。こうした事業は夢のある仕事になるなと思いつつ、何か手はないか、しばらく寝かせておこうと思います。どなたか手を付けられる方がいれば、ぜひお願いしたいものです。


コメント