伊那市議会議員の吉田浩之です。
先日、毎年リンゴを発送してもらっている農家の方から連絡をいただきました。そこには、リンゴを作っていた父親が事故で亡くなり、後継者もいないため、毎年受けていたリンゴの注文を今年から受けられないというものでした。突然の訃報に驚くとともに、毎年楽しみにしていた親戚へのリンゴの発送もできなくなることに困惑してしまいました。幸い、亡くなった方と同じ地区のリンゴ農家を紹介していただき、今年は何とかなりそうで一安心したところです。
農業における後継者問題
このリンゴ農家のように、子どもはいるけれど農業の後継者ではないという農家は多く、自分が亡くなってしまえば、その土地を維持する者もいないという方はこれからも増えていくでしょう。したがって、農地は縮小し、荒れていくところは増えていくでしょう。
商工業や政治の世界にも広がる課題
農業に限らず商工業においても後継者がいないために廃業していく事業者は年々増えてきています。これからどうやってその産業を維持していくかは、日本全体で考えていかなければならないこととなってきています。
このことは、政治の世界でも同じです。特に、首長という立場は、批判こそされ、誉められるということもなく、やって当たり前となっています。そうなれば、自ら進んで火中の栗を拾わなくても、普通に暮らせるなら首長にはなりたがらないのが通常でしょう。だからこそ、後継者を育てていくことは大事なことと言えます。
後継者を育てる重要性
ただ、同じ方が続けるのは決して好ましいことではありません。そのため、新たな人に政権を委譲することは大事なことであります。市民生活が混乱しない程度の変化は、市政運営に刺激となり、行政の見直しへと続くわけです。
イギリスの政治家ジョン・アクトンは「権力は腐敗しやすく、絶対的権力は絶対的に腐敗する」と言っています。長期政権とならない程度の任期で、その方向性を誤らない程度の後継者を育成することも大事な仕事と言えます。それができないなら首長としてやるべきことを怠ったことになるのではないでしょうか。
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