バイオマス発電について

伊那市に整備されたバイオマス発電

伊那市の三峰川沿いにある上伊那森林組合のペレット工場の敷地内に、昨年度、伊那市がバイオマス発電を整備しました。

バイオマス発電は環境にも優しいし、流木を活用するなら効率的で環境保全にも役立つと思われるでしょう。確かにそうした意義があるとの説明でした。

流木の供給に課題、見通しの甘さも

ただ、このバイオマス発電の燃料となる流木ですが、発電として毎日稼働できるほどの量が確保できないのがネックとなっているようです。流木は一定量が際限なく供給されるわけではなく、三峰川の上流で樹木が雨や風で倒れて流されてきたものであり、台風や豪雨などがなければ流木も少ないわけです。

したがって流木だけでは燃料が安定的に供給できず、松枯れによって伐採された木も受け入れているようです。しかし、その松枯れの伐採も国の補助金が減らされたため、業者が伐採できる量も減り、十分な確保が難しいとのことです。

流木というのは自然に頼る燃料であり、安定的に供給できないものを燃料にするべきではないと言えます。さらにその燃料もかなりの量が必要なわけで、それが確保できないというのは、ある程度当初から予想できたわけです。市議会の予算特別委員会においても懸念する意見は出ていたものの、「確保できる」との強い回答がなされていたのです。

成果が問われる中での今後の課題

バイオマス発電は県内でも計画通りに進んでいない事例もあり、当初から導入に懸念を示す声もあったのですから、もっと慎重に進めるべきであったのではないかと言えます。この導入には、2億3,500万円もの予算が投入されているわけで、いかに成果を上げるかが課題と言えます。

新たに2基目の設置も計画されているということですが、燃料である木材の確保を工夫しなければ、ただのお飾りで終わってしまいそうです。である木材の確保を工夫しなければ、ただのお飾りで終わってしまいそうです。

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